その物忘れ、認知症とは限りません|薬の影響やせん妄を見極める

放送日: 5月6日(水)14:20〜14:30
出演: Dr.ノーリー(富士見が丘さくらクリニック 院長 則行 英樹)
MC: 小田 崇之(OBSアナウンサー)
放送局: OBSラジオ


こんにちは!
毎月第1・第3水曜日にOBSラジオで放送中の「Dr.ノーリーのニコニコ健康川柳」。

富士見が丘さくらクリニック院長・「Dr.ノーリー」こと則行先生と、OBSアナウンサー小田崇之さんが、健康について楽しく学べる時間をお届けしています。

前回は、座るときの姿勢とクッション選びを取り上げました。今回は、先生が見つけた縦横130cmの巨大クッションの話からスタート。「健やかに老いる編 その2」として、物忘れと認知症の違いを掘り下げます。


今回のテーマ:「病的な物忘れ=認知症とは限らない」

年齢に伴う物忘れは、体験の一部が抜け落ちるもの。一方、病的な物忘れでは、体験そのものが記憶から消えてしまうことがあります。

認知症とは、一度正常に発達した認知機能が脳の病的な変化によって低下し、それまで普通に送っていた生活に支障が出るようになった状態をいいます。物忘れは数ある症状の一つであり、病的な物忘れがあるからといって、必ず認知症というわけではありません。

病的な物忘れだからといって、すぐに認知症と考えるのは早計です。


まず確認したいのは「薬の影響」

認知症を診断するとき、最初に除外しなければならない原因の一つが薬の副作用です。特に高齢の方では、次のような薬が集中力や注意力に影響し、物忘れにつながる場合があります。

  • 睡眠薬や抗不安薬など、脳の活動を抑える薬
  • 頻尿を改善する薬の一部
  • 花粉症やアレルギー症状を改善する薬の一部

先生はこれを分かりやすく「薬が悪さした認知症もどき」と表現します。物忘れが気になるときは、長く服用している薬を確認することも大切です。ただし、薬は自己判断で中止せず、医師や薬剤師に相談してください。


認知症と区別したい「せん妄・うつ・睡眠時無呼吸」

せん妄は、目が覚めているように見えても意識が混乱し、ぼんやりしたり、興奮や幻覚が現れたりする状態です。長く入院している高齢の方や、アルコール依存のある方などに起こりやすく、認知症とは区別して考える必要があります。

そのほか、うつ状態による意欲・集中力の低下や、睡眠時無呼吸症候群による強い日中の眠気も、物忘れのように見えることがあります。一口に物忘れといっても、背景にはさまざまな原因があるのです。


受診では、これまでの経過と薬の情報を伝えて

診察では、症状がいつ始まり、どのような経過をたどってきたか、これまでの病気、現在服用している薬、ご家族の病歴などを詳しく確認します。ご本人だけでなく、ご家族からの情報も大切な手がかりになります。

物忘れが気になるときは、慌てて結論を出さず、お薬手帳などを持って医療機関へ相談しましょう。


Dr.ノーリーの謎かけ

「座り心地のよいクッション」とかけまして、
「世の心優しきご亭主方」と解きます。
その心は――
「尻に敷かれます」

先生によれば、尻に敷かれているのではなく、自らが愛する人のクッションとなり、その人を守っているのだそうです。


この記事はラジオ放送の内容をもとに構成しています。症状や薬の影響には個人差があります。気になる症状がある方は自己判断せず、医療機関へご相談ください。

聴けばきっと、あなたの生活にもニコニコが増えるはずです。

OBSラジオ収録の様子

「Dr.ノーリーのニコニコ健康川柳」は、
毎月第1・第3水曜日の14時20分からOBSラジオで放送中。

次回はどんな“健康の気づき”が一句になるのか。
聴けばきっと、あなたの生活にも「ニコニコ」が増えるはずだ。

OBSラジオ:https://obs-oita.co.jp/radio/

目次