おくすりが出された時の心がけ
患者との対話を重視するあまり、時には“近所のスーパーの話題”まで出ることもあるというDr.ノーリー。
それでも「心を開いて話してくれることが嬉しい」と笑顔で語った
あなたは薬局でおくすりを受けとると「ああ、これで病気が治るぞ。よかったよかった」「このくすりさえあれば身体はもう大丈夫!」と安心しますよね。
でも、気をつけて。そのような思い込みでかえって健康を損ねることもあるのです。
おくすりが手もとにある安心感から気が緩み、つい間食をしてしまう、好きなものをお腹いっぱい食べてしまう、運動は控えたまま…。これではせっかくのおくすりも、本来の力を十分に発揮することはできません。
私がお伝えしたいメッセージ――それはおくすりが処方されたら、そのおくすりが最高の効果を発揮できるような身体づくりを意識し、実行することが大切だということ。特に、生活習慣病の場合においては、この努力なくして先々おくすりを減らしたり、やめたりすることはまず無理でしょう。
「血圧を下げるおくすりが出たから、うす味の食事と毎日30分のウォーキングを日課にしよう。」「血糖を下げるおくすりが出たから、間食はやめて、腹八分目を心がけ、積極的に身体を動かそう。」このように考えて実行することが何より大切なのです。
もし、「具体的にどうしたらよいかわからない」という方は、主治医に尋ねてみてください。「先生、いつも出されるくすりが効くように、毎日こんなことに気をつけて生活しちょるけどそれでええんかい?」と問いかけてみてください。そうすれば、受診のたびに健康づくりのヒントがきっと見つかるでしょう。
処方されたおくすりをきっかけに生活習慣を見直す。それは未来の自分を守る大切な第一歩です。

OITA CITY PRESSで連載中!
Dr.ノーリーの「にこにこ健康講話」では、
日々の診療から生まれる“気づき”をもとに、
健康づくりのヒントをやさしくお届けしています。
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